ひふみよ、僕のその日と美しさ、そして毎日はつづいてく

この日記は、小沢健二コンサートツアー、「ひふみよ」名古屋公演の感想を含んでいます。

これからコンサートに行かれる方、また、コンサートの内容を知りたくない方は、どうぞ、読まずにお戻りください。

また、これはあくまでも僕の個人的な感想であることを、あらかじめご理解ください。


ipodで彼の歌を聴きながら、公園をおさんぽしていた。

陽射しは暑い。

今日はほんとうに彼のコンサートの日なのだろうか、

ふしぎにおもう。

友達をひろって、いざ金山へ。

どきどきわくわくはするけれど、

ほんとうに、そこに彼はいるのだろうか、

ふしぎにおもう。

会場で、席につく。

意外にちいさなステージ。

ほんとうにあのステージに彼はあらわれるのだろうか。

ふしぎにおもう。


なんだか落ち着かない。

そわそわしながら、開演を待つ。


照明がおちた。

歌声が聴こえた。

客席から歓声があがった。

涙がでた。

曲の途中で、照明が点る。

彼が、そこにいた。

また、涙がでた。


僕の青春時代は、彼の歌に「救われて」いた。

若かった僕にとっての、希望であり、「美しさ」そのものだった。

それはきっといまもかわらない。

いつだって、「ココロのベストテン第1位」は彼の曲なのだ。

いま彼は歌っている。

そんな僕らのために。

どうしたって、涙がでてしょうがなかった。


そのあとのことは、よくわからない。

美しい歌を彼は歌い、

僕らも歌い、踊り、手を鳴らした。

もう涙はなかった。

それは僕にとって最高のパーティーだった。

ただただ、たのしかった。


僕はおもうのだけれど、

ライブだとかコンサートってのは(あるいは音楽そのものは)、

一種の麻薬みたいなものなんだ。

一度はまっちまうと、

もっと、もっと、欲しくなる。

だから、ってゆうのは、ちょっとわがまますぎるけれど、

彼には、また、いや、何度でも、

コンサートをやってほしい。

あのすばらしい、美しい時間を、何度でも、僕らに与えてほしいとおもうんだ。


個人的にいちばんよかったのは、

ブギーバックだった。

彼が歌い、客席のみんなでラップする。

とても美しい瞬間だったとおもう。


そして1夜があけた。

なんだろう、この気持ち。

もちろん、昨日は最高にたのしかった。

でもなんだろう。

期待にふくらんでた気持ちに、

ぽっかりと穴があいたような。

もしかしたら、もしかしたらだけれど、

日々の生活のなかで、ふくらんだ気持ちを埋めていくのが、

僕らにあたえられた仕事なのかもしれない。

ちいさなたのしみをすこしずつ紡いで、

おおきなキルトでもつくるみたいに。


だって、

「そして毎日はつづいてく」んだからね。